『八王子の月見草』 第41草[2009年01月16日]
第41草 ”決断”
この日もイブプロのリハーサルだった。
「どうしたのトモ?なんか調子悪い?」
葵が言った。
「別に何でもない・・・」
「でも・・・」
「でも、気合が入ってない感じだぞ。」
ラキアーヌが言った。
「ごめん、今日は帰っていいか・・・?
やっぱり調子悪くて・・・」
と言ったトモリーヌはスタジオから出て行ってしまった。
「何か聞いてる?」
そう尋ねたのは葵だった。
「いや何も・・・」
「そう・・・どうしたんだろうね・・・」
この日はリハーサルにはならないので、
みんなそれぞれ帰っていった。
その一週間後のリハーサルの日、
トモリーヌは神妙な顔をしてスタジオに入ってきた。
「みんな!ちょっと話がある。リハーサル終わったらで
いいんで、ちょっと聞いてくれ。」
「うん!?何?何?」
葵が興味深々で今聞こうとしていた。
「うん、後でな。」
この日はいつも以上に気合の入った演奏だった。
特にトモリーヌは・・・
そして、リハーサルが終わった。
「お疲れ~」
「ところで、話って?」
葵はとても気になっている様子だった。
「うん・・・・・・・イ・・・・・・・・・・・・・だ・・・」
とても小さな声でトモリーヌが言った。
「えっ?何?聞こえないよ。」
「俺・・・・俺・・・イブプロ辞めようと思うんだ・・・」
「えーーー!!!????」
全員、とても驚いたようだった。
「何でよ!?」
葵も訳がわからず強い口調で言った。
「親父が倒れんだ・・・けっこう危ないらしい。
それで帰らなければいけなくなった。」
淡々と話すトモリーヌだった。
「えっ!?あっ・・・そう・・・・そう言われちゃうと、
どうしようもないね・・・」
「ごめん・・・本当は帰りたくないんだけど、
やっぱり家族は俺にとっては大事で・・・
本当に大事で・・・・
こんな気持ちのままイブプロはできないよ・・・」
「・・・・・・OK・・・・・・・」
葵が寂しそうにつぶやいた。
「・・・・・・」
「もう何も言うな・・・」
カワシーヌが最後に重い口を開いた。
つづく・・・
『八王子の月見草』はフィクションであり、物語に登場する人物、団体、場所等は実際のものとは一切関係ありません。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
次回、衝撃の最終回!!!!!
運命とは!?永遠とは!?
記憶の片隅に残された新事実!!
彩られた衝撃の結末!!
次回最終回の『八王子の月見草』は・・・
”月見草の果てに”
お楽しみに!
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
『八王子の月見草』 バックナンバー
第1草 『倉橋という男』
第2草 『次の店』
第3草 『深い事情』
第4草 『楽しい日々』
第5草 『美味しい料理』
第6草 『プレゼント』
第7草 『謎の女』
第8草 『傷』
第9草 『過去』
第10草 『煙草』
第11草 『約束』
第12草 『永遠に』
第13草 『顔色』
第14草 『リザローブ』
第15草 『アフター』
第16草 『衝撃』
第17草 『告白』
第18草 『転機』
第19草 『旅立ち』
第20草 『面接』
第21草 『新たなる序章』
第22草 『想像』
第23草 『もう一人の月見草』
第24草 『驚きの連続』
第25草 『緊張』
第26草 『楽屋前』
第27草 『以外な告白』
第28草 『驚きの真実』
第29草 『オーディション』
第30草 『鼓動』
第31草 『迷い』
第32草 『決心』
第33草 『再会』
第34草 『愛しのマドリーヌ』
第35草 『終演』
第36草 『アンコール』
第37草 『姉妹』
第38草 『初めてのリハーサル』
第39草 『マドリーヌの想い』
第40草 『家族』






コメント
もう、最終回ですか~?
とても残念ですね・・・
最後の衝撃の結末楽しみに待っています!
投稿者: イブプロファン |2009年01月21日 17:45
えっ!?次回最終回なんですかぁ・・・?なんかとても寂しい気がします(泣)。だけど、最後サイコーの感動を期待してまぁす☆
投稿者: トモリーヌ |2009年01月22日 13:00
イブプロファンさん、トモリーヌ君!
コメントありがとう!
一人でも読んでいてくれる人がいれば、
心の支えになります。温かい気持ちになります。
本当にありがとう!
投稿者: 月見草作者 |2009年01月22日 15:34