『八王子の月見草』 第30草[2007年04月20日]
第30草 ”鼓動”
葵の歌を聞いてしばらくするとトモリーヌがつぶやいた。
「う・・・うまい・・・何でこんなに・・・」
そして葵の歌い終わると、マドリーヌが言った。
「うまいね♪葵!じゃー今度はエコー切って歌ってみて♪」
そう、普通カラオケはエコーが効いていて、
細かい表現ミスがある程ごまかせるのである。
「えっ!?エコー切ってですか?」
「うん、そう♪お願いね♪」
そして、葵はもう一度エコーを切って歌ってみた。
「!!!!!」
今度はカワシーヌがつぶやいた。
「天才かもね・・・」
葵が歌い終わるとまたマドリーヌが口を開いた。
「さすがね、葵!じゃー最後にマイクの音量を切って歌ってみて♪」
「えっ!?マイクの音量を切ってですか?」
「そうよー♪バックの音はそのままでね♪」
ラキアーヌがつぶやいた。
「声量がどれだけあるか・・・だな・・・」
そう、カラオケはマイクの音量で、
声量がない人でもある程度は
大丈夫なように出来ているのである。
そして、葵はもう一度マイクの音量を切った状態で歌ってみた。
「!!!!!」
葵が歌い終わると、真っ先に口を開いたのはマドリーヌだった。
「文句ないねー!葵、すごいじゃん!
これだったら、私の後任を安心して任せられるよ!
みんなっ!決まりだな!」
「おー!!!!」
すると、葵が口を開いた。
「ちょ、ちょっと待ってください。
Evening Primroseに加入するのは
信じられないくらい嬉しいんですけど、
何か・・・何かとても急すぎて・・・少し時間を下さい。」
そして、ずっと黙っていた倉橋が口を開いた。
「葵ちゃんの言ったとおり、
少し時間をあげてくれませんか?
きっと、小さな心の鼓動が大きくなりすぎて、
気持ちの整理がつかないんだと思います。」
すると、トモリーヌは
「OK!!わかった!!
ごめんな、葵ちゃん。
ちょっと展開早すぎだよね。みんなもいいよな!?」
「おー!」
「ありがとうございます。一週間後に必ず返事をします!」
「Evening Primroseのみなさん!
ありがとうございます。東長くん、ありがとう!」
「トモリーヌっ!!」
「あっ!ごめん、ごめん!ハッハハハハッ!!」
「ハハハハハッハハハハッ!!!」
つづく・・・
『八王子の月見草』はフィクションであり、物語に登場する人物、団体、場所等は実際のものとは一切関係ありません。
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次回予告
果たして葵は
本当に”Evening Primrose”に加入するのか!?
次回の『八王子の月見草』は・・・
”迷い”
お楽しみに!
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『八王子の月見草』 バックナンバー
第1草 『倉橋という男』
第2草 『次の店』
第3草 『深い事情』
第4草 『楽しい日々』
第5草 『美味しい料理』
第6草 『プレゼント』
第7草 『謎の女』
第8草 『傷』
第9草 『過去』
第10草 『煙草』
第11草 『約束』
第12草 『永遠に』
第13草 『顔色』
第14草 『リザローブ』
第15草 『アフター』
第16草 『衝撃』
第17草 『告白』
第18草 『転機』
第19草 『旅立ち』
第20草 『面接』
第21草 『新たなる序章』
第22草 『想像』
第23草 『もう一人の月見草』
第24草 『驚きの連続』
第25草 『緊張』
第26草 『楽屋前』
第27草 『以外な告白』
第28草 『驚きの真実』
第29草 『オーディション』





