『八王子の月見草』 第7草[2006年09月01日]
第7草 ”謎の女””
そんな年が明けた正月のある日、
倉橋と小夜子は初詣に出かける約束をしていた。
待ち合わせは午前10:00、JR八王子駅の改札。
倉橋はこの日は30分前に到着して小夜子を待っていた。
小夜子の家は八王子駅から歩いて15分のところにあるマンションだ。
家を出ようとした時はもう10:00だった。
「あ~大変!また遅刻だ~。。」
急いでバッグを持って、
あわてて靴を履こうとした時、一本の電話が鳴った。
「も~こんな時に!」
そのまま、出かけようとしたが、
鳴り止まない電話に仕方なく受話器をとった。
「はい、もしもし・・」
「・・・・・」
「もしもし!もしも~し!」
「・・・・・」
その電話は無言だった。
小夜子は急いでいるので、かまってられず電話を切ろうとした。
その時だった、
「小夜子さん・・?」
「あっはい、そうですけど。」
「私、誰だか分かる・・・?」
「えっ!?」
確かに聞き覚えのある声・・・
その瞬間、小夜子は思い出したのである。
あの、忌々しい出来事を・・・





